2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

大島千春

景察手帳は「このところ紙の話ばっかり」と言う声を聞いたので今日は少し違う話を。 私の長女の知人に漫画家の卵が居る。今年の小学館新人コミック大賞を受賞してその受賞作品 『No Name』は7月の「ビッグコミックスピリッツ」に載ったのだが、2作目が今月…

愛しのエディー

OKミューズエディ 1972年 安倍川工業(現 王子特殊紙) 以前はレザック66やOKミューズコットンと共に良く売れた商品だ。発売時と思われる見本帳には20色4連量が収録されている。この当時のレザック66が4連量22色なので同等の勢力と言える。…

ロングセラーにはわけがある

OKミューズコットン 1959年発売 安倍川工業(現 王子特殊紙) 文集や同人誌を作る人ならほとんどの人が知っているOKミューズコットンはテクスチャペーパーを代表する紙だ。色数もタントに次いで多い131色を誇る。見たことがないと言う人のために、…

ろっこうおろし

タイガー 1987−1998年 北越製紙 デュークブラウンの様な幅広のライン柄で斜めストライプの包装紙がタイガーだ。全紙の大きさは包装紙らしくハトロン判(900x1200mm)で86.5kgと129.5kg、各々9色の展開だった。こう言う商品名だから関西受けするか?と…

銀幕の夢

シャルク・キラ 2006−2009年 東京製紙 シャルクにパール加工したのがシャルク・キラだ。 シャルク・キラは、まじめなダニエル爺さんやシャルク婆さんとは異質なドラ息子という私の勝手なイメージだ。それでもキラキラ光る衣裳に身を包んだ印象的な登…

羽二重餅の紙

シャルク 1985年発売 大興製紙 昨日がダニエルだったので今日はこの紙だと予想していた人も多いのではないだろうか?ダニエルの白がシャルクだ。ダニエルと同様ライン模様とクレープ柄が入っている。「なぁんだ、色が違うだけ?」と思うかもしれないがそ…

働き者のおじいさん

ダニエル 1984年発売 大興製紙 ダニエルはちょっと変わった包装紙だ。色は両更クラフトと同じ茶色、ライン模様とクレープ柄のようなシワの模様がついている。このラインとクレープ模様のおかげで中身が透けにくく、また緩衝材の役目も果たしている。包む…

かみのはこぶね-その3

紙に限らずどんな商品でも同じだが、新製品もあれば廃品もある。また紙の場合は、商品自体は生き残っていても特定の色だけ廃色と言うこともある。 白やナチュラルは廃色になることは少ないが、発売当初はイメージ色と言う感じだった色でも販売中止になること…

かみのはこぶね-その2

見本帳は「帳」とつく限りは帳面、製本してあるものだ。しかし私個人は見本帳をバラバラにして使うことが多い。見るだけなら製本してある方が便利だが試すときにはかえって不便だ、プリントテストも切って貼るのも、そして二つの商品を見比べるのも。そこで…

かみのはこぶね-その1

休日は廃品になった商品を紹介しているが、5連休ともなると廃品ばかりになって少々うんざり(読んでる方も、そして私も)する。そこで今日は趣向を変えて「PAPER ARK(かみのはこぶね)」見本帳のことを少し。 紙名手配の内容はお客様のご要望から企画…

開拓者の引退

SFカラー森林認証紙 2004年−2009年 東海パルプ 森林認証と言う言葉がまだほとんど知られていない頃に発売されたSFカラー森林認証紙は、森林循環紙のを引っ張る牽引役を勤めていた。しかし従来から有る商品が森林認証を取得したり植林木を加えて…

間引き

間伐ホワイト 2006年−2009年 日本大昭和板紙 自然が良いとは言うものの放っておけば良いかというとそうではない、間伐は森の育成には欠かせない作業だ。樹木が生長して込み合ってくると太陽光が届きにくくなるので適度に間引いてやることが必要だ。…

スッキリ系でモヤモヤ系

グッピーラップ 1972年発売 四国製紙(現 リンテック) グッピーラップはパステルトーンの涼しげな色の包装紙だ。私の好きなモヤモヤ系の紙で、梅原洋紙店の社用封筒はこのグッピーラップを使っている。先日、ビオトープGA-FSは濃い色が多いので内側が…

茶色の謎

デュークブラウン 1987年発売 新富士製紙(現 王子特殊紙) 手元の資料では1998年発売になっている。Webでも1998年発売と書いてるページを見かけるが同じ資料を使っているようだ。しかし古い価格表を引っ張り出してくると1995年の価格表に載っているのでそ…

黒の紙

カナディアン 1957年発売 東京製紙(現在は王子特殊紙) この商品は、包装紙 > 針葉樹 > カナディアンロッキー > カナディアン と言う流れで命名されたようだ。ハトロン判(1200x900mm)でY目という珍しい規格で、1975年時点でピーコッ…

初心忘るべからず

ネオラップ 1980年発売 東海パルプ ネオなラップ=「新しい包装紙」。発売して30年近くたつので新しくもないが、古さを感じさせないのはすばらしい。同じ頃に発売の他の商品を見ると「やっぱり色使いが古いよネ」と言うものが多い中、淡いのにクッキリ…

素朴で正直

バッグナチュラル 1984年発売 王子製紙 ちょっとひねったオシャレなネーミングも好きだが、見た紙そのままのネーミングも分かりやすくて大好きだ。バッグナチュラルは「ナチュラルな風合の袋に使う紙」、直球勝負と言う感じの潔いネーミングだ。紙色は淡…

時の流れ

エスティム 2005−2009年 日本大昭和板紙 標準的な価格のふわっとグロスが高白色の新色を投入するのを受けて現れた低価格で高白色のエスティム。オフセット印刷の適性も良く好評だった。GプランHP、ガバメントCoC同様、抄紙機の変更で同じ風合…

大農場の終日

ビッグファーム 1984−2000年 巴川製紙所 先週、ビオトープGAとファーヴィンに色とその雰囲気を受け渡したと書いたビッグファームだが、3日分並べて見ていただくと分かるがメーカーもバラバラで、ファーヴィンはビッグファーム廃品後6年も経って…

スローライフ

ファーストヴィンテージ 2006年発売 特種製紙 私が好きだったビッグファームの色のテイストを受け継いだのはビオトープGAだが、素朴で土っぽい雰囲気を受け継いだのがファーストヴィンテージ(通称ファーヴィン)だ。包装紙特有のムラのある地合と独特の…

環境の循環と森の循環

ビオトープGA−FS 2008年発売 王子特殊紙 ビオトープGA−FSの前身、ビオトープGAは、ビッグファームの廃品を受けてその意思を受け継ぐように2000年に発売になった。(ビッグファームについてはまた後日)独特の濃い色は引継ぎ、紙の雰囲気はよ…

金比羅らっぷ

コニーラップ 1961年発売 四国製紙(現 リンテック) 色物包装紙の代名詞コニーラップ。淡い色から濃い色までカラフルに23色。手触りは上質や色上質に比べるとザラザラしている。厚さは54kg〜129.5kgまで5連量。薄物はもちろん包装紙に、厚手は手提げ…

濃いぃカード紙

コニーカード 2008年発売 リンテック コニーカードの前身、サイセイ21は1992年発売、再生紙で21色だったのでそのまんまの商品名だ。サイセイ21は従来からあるカード紙とは違って、渋い色と濃いぃ色の構成で厚さも70kg〜350kg8連量という魅力…

半分反則

ハーフトーンカラー 1979年発売 四国製紙(現 リンテック) ハーフトーンは直訳すると「半分の色調」=淡い色、つまりパステルカラーの紙だ。封筒でパステルカラーのものはこのハーフトーンカラーが使われていることが多い。 発売年の1979年は今から3…

政府の終わり

ガバメントCoC 2008−2009年 日本大昭和板紙 ガバメントCoCの前身「ガバメント」は2001年「ガバメント・70」という名称で日本板紙から発売された。2000年にグリーン調達法が制定されたのを受けて、この基準を満たし、良い雰囲気のラフな肌で…

Gの悲劇

GプランHP 2008−2009年 日本大昭和板紙 「GプランHP」の前身、「Gプランケナフ」は「Gプラン」と言う名称で1994年日本板紙から発売された。GプランのGはグリーン、再生紙だけではなく非木材紙というプランはいかが?と問い掛けるよう…

セプテンバーレインレイン

OKレインガード 1995年 王子製紙 9月になると口ずさむもう一つの曲、太田裕美の9月の雨(いやぁ〜!古いなぁ〜) ♪セプテンバーレインレイン9月の雨は冷たくて♪ ♪セプテンバーレインレイン想い出にさえ沁みている♪ そんなわけで(どんなわけで?)今…

ボーンアイデンティティー

トリコロール 1955年発売 ■■製紙(現 日本大昭和板紙) 竹内まりやのセプテンバーを聞いていると終わりの方にピンと来る歌詞があった。 ♪トリコロールの海辺の服も...♪ と言うことで今日はトリコロールだ。 一般に言うトリコロールはフランスの国旗のこ…

愚直で good job

堅彩紙 1964年 東海パルプ 私の中で、もう一つのからし色の紙は「堅彩紙 金茶」だ。これも昨日のNBファイバー同様「からし」という色名ではない。紙の風合が似ているからだろうか?NBファイバーと一緒にに思い浮んだ商品だ。 堅い・彩る・紙。堅いは…

9月はカラシ色

NBファイバー 1955年発売 日清紡 毎年9月になると竹内まりやの《September》を口ずさみたくなる。 ♪からし色のシャツ追いながら 飛び乗った電車のドア.... っと言うことで私にとって9月はカラシ色だ。からし色の紙というと「NBファイバー 栗」…