Gの悲劇

GプランHP

GプランHP 2008−2009年 日本大昭和板紙
「GプランHP」の前身、「Gプランケナフ」は「Gプラン」と言う名称で1994年日本板紙から発売された。GプランのGはグリーン、再生紙だけではなく非木材紙というプランはいかが?と問い掛けるような商品だった。ケナフ100%でオフセット印刷(印刷屋さんの印刷)の適性が良くしかも安価だったので好評だった。厚さも70kg〜110kg 3連量だったものを順次増やして55kg〜160kg 6連量にし、商品の内容が分かりやすいようにと名称を「Gプラン100ケナフ」に改めた。しかし2008年にケナフの配合率不足が発覚してGプランケナフに名称変更することになった。その後Gプランケナフを抄造していた抄紙機が老朽化していため廃棄することになり、2008年末、別の抄紙機で抄造するにあたって一旦終止符を打ち、「GプランHP」として再出発した。HP=ハイプリンタビリティ(印刷適性向上化)という名称通り、オフセット印刷でのクオリティは上がったのだがその分風合が犠牲となった。また、紙厚も従来品と比べるとGプランHPの方が薄く、これもユーザーが離れていく原因となったようだ。わずか1年足らずで廃品に追い込まれることになった。何となくかわいそうな幕切れだ。