かみのはこぶね-その2

PAPER ARK

見本帳は「帳」とつく限りは帳面、製本してあるものだ。しかし私個人は見本帳をバラバラにして使うことが多い。見るだけなら製本してある方が便利だが試すときにはかえって不便だ、プリントテストも切って貼るのも、そして二つの商品を見比べるのも。そこで「かみのはこぶね」は「見本帳」の概念を越えて、あえて製本しないことにした。大きさも、一般の見本帳に捕らわれることなく はがきサイズにすることでプリンターでテストして頂けるようにした。
さて、商品選びだ。どうやって選んでいるかというとスタッフみんなの合議で選んでいる(主に私の独断と偏見だが)。比較的似た柄はあまり重複しないように配慮しているが、それでもできるだけ多くの紙達を見て頂けるようにしている。色や厚さを選ぶにあたってはその商品をイメージできる物を心がけた。白で薄い物ばかりにした方が簡単だしコストダウンにつながるのだが、それだとあまりにも血が通ってないと言うか無味乾燥と言う感じがする。やはり買っていただいた方に「わぁ!こんなにたくさんの紙が有るんだ」と思って頂けるようにしたかったし、紙達の晴れ姿を見て欲しいのが親心(?)だ。そのため初回生産の際は仕上がってから、「この厚さ(この色)だとこの紙のイメージが出ていない」と言うことで差し替えた商品もいくつか有った。
そんなこんなで なんとか発売に漕ぎ着けた「かみのはこぶね」だが意外な落とし穴があった。それについてはまた明日。