京都新聞1面

12月3日の京都新聞1面に『100%再生紙減 行政に波紋』の記事が掲載された。京都市京都府の対応についての記事ではあるが、内容としては他の地域にも関わる全国規模の問題だけに、大手新聞社に先駆けてこの話題を取り上げたことには拍手を送りたい。
京都市京都府の対応は「100%ではない紙の使用を始めたり、基準見直しを検討するなど対応を迫られている。 」とのことだが、日本製紙の宣言から半年以上経って商品が枯渇し始めてからでは、いつものことながらかなり遅い対応だと言える。今まで古紙100%の旗を振っていたのに、CO2排出量が多いからと言っていきなり手のひらを返したような態度は取れないのかもしれない。
スポーツをやっていた人は覚えているだろうか?私が中高生の頃は運動中に水分を取るのは御法度で、合宿中は朝の牛乳1本以外には3食の際にコップ1杯の水しか飲ませてもらえなかった。水分を取るとバテると当時は言われていたし私達もそう思っていた。しかし今時そんなことを考えている人は1人も居ないしそんな指導をしたら誰もついて来ない。
当時の考えと今の考えが真逆だと言うことはどこかで転換点を迎えたはずで、その頃スポーツを指導していた方の苦労が目に浮かぶ。以前言っていたことと全く逆のことを指導できるのか?しかし一歩間違うと選手が死ぬこともあり得るのだから躊躇していられない。
古紙100%の再生紙を使うか否かで人が死んだりすることはないが、過去にとらわれず間違った考えは早くあらためて、自らお手本となるのが行政の立場だと言える。
今回の記事で少し残念だったのは。再生紙を縮小する」と言うことだけで新しい取り組みについて全く取り上げてもらってないこと。
多くの製紙メーカーでは植林事業に取り組みFSC森林認証紙をはじめとする森林循環紙を作り始めている。私達を含め、紙に携わる人間のPRがまだまだ足りないと思った。