天下はけめの

新本流和紙 楮調
9日からNHKの大河ドラマ「江 〜姫たちの戦国〜」が始まった。NHKの大河ドラマは1年ものなのでイイカゲンな気持ちでは見られない。「今年一年見続けられるのか?」と自問して一大決心で挑む。今回は昨年の福山龍馬に引き続いて見ることにした。年末には天下分け目の関ケ原と言うことになるのだろう。
今日紹介するのは分け目ではなく「刷毛目(はけめ)」模様の新本流和紙 楮調だ。楮(こうぞ)は、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)と共に和紙の3大原料の一つだが、楮が入っていると刷毛目になるというわけではなく、たまたま「楮調」と言う紙が刷毛目だったと言うだけで深い意味はなさそうだ。
刷毛目模様はほうきで掃いた跡のような不揃いな斜め線だが、その模様自体もクッキリ出ていたり見えにくかったりと言うところが和紙らしい。似た雰囲気の紙が洋紙に無いかと探してみたがどうもなさそうだ。紙名手配に載っているむらざと万葉抄の刷毛目が同様の模様だが、どちらも和紙だ。この繊細な模様は洋紙の手法では再現しづらいのかもしれない。それだけに、このうっすらと斜めに入った線模様を見ると日本の心と言うか、上品な暖かさが伝わってくる。
この良い感じの雰囲気が写真では伝えきれないのが残念だ。