洋紙と和紙

テレビは全面的に特別番組、私がいつも聞いているFM京都αステーションもDJはいつもの聞き慣れたDJだがニュース以外は言葉少なで音楽が鳴り続けている。さて、この景察手帳はどうしよう?色々考えた末にいつも通りの紙の話を再開することにした。
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「洋紙と和紙の違いについて」と言う問合せを頂くことがある。
私は、この命題に対する明確な答えは持ち合わせていない。Web上にも色々なことが書かれているが、私が納得できるようなもの説明は見あたらない。
もちろん手漉き和紙のように明確に和紙と言えるものや、コピー用紙やアート紙など誰が見ても洋紙と言うわかりやすいものはある。しかし、新鳥の子しこくてんれいなど洋紙でありながら和紙に似にせたものや、まんだらのように洋紙の流通に載っている紙で和紙メーカーが作っているものなどその境界線はあいまいだ。 和紙屋さんに問い合わせると「和紙メーカーが作っている紙、和紙屋が売っている紙は和紙だ」という回答だった。しかし洋紙の新だん紙あららぎが和紙屋さんの見本帳に載っていることもある。
先日、国立国会図書館に行った際に紙の博物館の丸尾敏雄氏の文書を見つけた。おおまかな内容は次の通り。
・靭皮繊維(楮、三椏、雁皮)を使用した紙を和紙という
・その使用割合で和紙A、和紙B、和紙C...などに分類する。
・紙幣は三椏や麻が使用されているが和紙とは別扱いにする。
・現在和紙と呼ばれているものでも木材パルプ100%のものは模造和紙とする。
この説明で行くと模造和紙は洋紙になる、和紙屋さんの扱う紙でも模造和紙に分類される物がたくさん出てくる。。
バッサリ切った感じだが明解だ。私が今まで読んだ説明の中では最も的を射ていると思う。