溶ける紙・水

溶ける紙・水

溶ける紙・水 1999年発売 三島製紙(現 日本製紙パピリア)
私が小学生の頃、スパイ手帳が流行った。銀と黒の縞模様だったか市松模様の表紙にビニールでカバーがついていた。中身がどんな物だったかは覚えていないが、水に浸けると溶けてなくなる紙が入っていたのはよく覚えている。スパイの通信用で敵(誰?)に見られる前に水につけて証拠隠滅するアイテムだ。「溶ける紙・水」の発売年と私の小学生時代では計算が合わないので、同メーカーの類似商品(ディゾルボ)だったのかもしれない。
スパイ手帳に数枚しか入っていなかったこの水に溶ける紙、もったいないのでちり紙に洗濯糊を塗りつけて(溶けた紙を触るとヌルヌルしていたからだ)この紙を作ろうとしたのを覚えている。...もちろん失敗だった。
溶ける紙・水は、一般の上質よりは少しくすんだ色で表裏差があり、おもて面は上質と同程度のツルっとした感じ、裏面は少しザラザラしている。紙自体は少し柔らかくて腰が無い。用途は、スパイの通信用の他には、ホテルなどのトイレで「清掃しました」と書いた紙、水に流すお札や「ひとがた」の紙などに使われている。おもしろい使い方ができそうなのになかなか思いつかなくてチョットはがゆい。