吉祥紙 2006年発売 興陽製紙
印刷業者さんから「カラーで印刷するんだけど、良い感じの和風の紙」と言われることがある。一般のお客様の「カラー」はレーザープリンターやインクジェットなので、色々な紙から選んで頂けるのだが、印刷業者さんの場合はオフセット印刷なので少し方向が違う。「カラー」と言うことはコート紙やマットコート紙をを希望されることが多い。しかも「良い感じの(テクスチャペーパー)」つまりはふわっとグロスと言うことになる。
こう言うご要望の時は、OKミューズガリバーもみしぼ や、ジェントルロックなど、ふわっとグロスエンボスをすすめるのだが「あまりエンボスが無い方が...」と云われた時の切り札が吉祥紙だ。
余談だが、私の住むこのあたりは「上鳥羽(かみとば)」で、隣の地域が「吉祥院(きっしょういん)」。東京にあるのは「吉祥寺(きちじょうじ)」。同じ字で読み方が違う。この紙の発売の際、読み仮名は「きっしょうし」or「きちじょうし」?東京優先で「きちじょうし」か?とおもったら「きっしょうし」だった。
紙の色は淡いクリーム色、表面はラフで他のふわっとグロスに比べて嵩(かさ)が有る。印刷した部分は無地の所よりも独特の風合が出て「和」のテイストが増す。一見ありきたりのふわっとグロスだが日本の心が宿る和風の印刷用紙だ。
和風のふわっとグロスと言うのはこれからの分野でまだまだ商品数は少ない。
新局紙のふわっとグロスとか、すの目のふわっとグロスがなどが開発されてもっとこのあたりの商品がにぎわって欲しい。