鳥のこども

新鳥の子

新鳥の子 1975年発売 日清紡
ウチのおひな様はなかなかの美人で(まぁどこでも美人だと思うが)、顔のかたちも卵形と言うのだろうか良いお顔をしていらっしゃる。
さて、突然だが「鳥のこども」というと何を想像するだろう?私はヒヨコを思い浮かべた。だから和紙の「鳥の子」を見て、この紙とヒヨコの共通点は?と首をかしげた。しかし良く調べると鳥の子とはヒヨコを通り越して卵のことで、滑らかな肌と色が卵に似ていることから鳥の子と呼ばれるようになったらしい。色白で卵形のおひな様を見ていてふと思い出した。
そんな鳥の子の風合を洋紙で再現したのが新鳥の子だ。
新だん紙新局紙新楮紙S新奉書風、以前から有る和紙をモチーフにして作った紙は「新OO」と言う物が多いが新鳥の子のネイミングも同様だ。但し、現在の新鳥の子は二代目さん。1997年にリニューアルしているので新新鳥の子と言う感じだ。
以前の新鳥の子と今の新鳥の子、どこ違うかというと今の方が表裏差が大きく和紙っぽい色も鳥の子のイメージを崩さない範囲で3色増色して5色だ...個人的には今の新鳥の子の方が断然好きだ。
最近、製紙会社では老朽化したマシンを廃棄して、従来の商品を別のマシンで抄造しているものもある。古いマシンと新しいマシン、スピードその他が違うので同じ風合が出せないこともあると言う。新鳥の子のように技術が進んで、より風合のある紙になるものがある一方で、マシンが新しくなって従来できていた紙が作れなくなることもある。ちょっと皮肉な気がする。
母から娘へ受け継がれていくおひな様、古くなったからと言って買い換えれば良いというものではない。受け継いだものはしっかり次の世代へ渡していきたいものだ。