ぐっとひびきわたる

ぐびき 1992年発売 日清紡
和紙の世界では貝殻を焼いて粉末にしたものと顔料や染料を膠(にかわ)で溶いて紙に塗る「具引き」加工があったようだ。洋紙の「ぐびき」はNTラシャのような色紙に同色の顔料のようなものを片面に塗布した紙だ。13色の内、かすみしろがね、の4色以外は深みのある渋い色がそろっている。以前からカリグラフィーの方からもよく問合せを頂いたりしていて、多少高くても一度使ってみたい紙だそうだ。
インクジェットでも案外きれいにプリントできておもしろい仕上りになるのだが、紙の色と印刷の色を上手く組み合わせないと、インクが載っているのに見えないという悲しい結果になってしまうことがある。
アカネはんなりコレクションには ぐびき 朱赤 が選抜されている。あまりメジャーな紙では無いけれど手にとって頂くと、日本伝統の色と風合が心にっとひわたる。