上質やアート、コートなど一般印刷用紙の値上げが発表された。
日本製紙、大王製紙、北越製紙、三菱製紙、中越パルプ、紀州製紙など、原燃料の高騰を理由に各メーカーとも自社サイトに値上げの表明をしている。王子製紙はWEBサイトには載せないようだが新聞には出ていたので、王子製紙も当然値上げする。どこも台所事情は同じなのだ。
一昨年から紙の価格は毎年上がっているがこれは今までに無い状況だ。今までに無いと言えば上げ幅15%と言うのもオイルショック以来という感じだ。(オイルショックの時の上げ幅の資料は手元にないのだが)
紙の価格の変動というのは一般の方にはあまり実感はないかもしれない。製品になる前の材料なので、上がったときも下がったときも誰かが吸収してしまって製品へ転嫁されることが少ないためだ。
しかし、今回のように立て続けに値上がりした後、大幅に価格が上がった場合、印刷業者さんをはじめ、紙に携わる業者だけでは吸収しきれないと言われている。つまり紙でできているものはこれから値上がりする可能性があるということだ。
紙が値上がりすると言うだけでなく、困ったことに現在紙の在庫が少ない。昨年後半に製紙工場のトラブルが重なったことや、今年に入ってからの古紙配合率偽装などが影響しているようだが、この状況だと値上げの波紋は思ったより早く広がるのではないかと言われている。
テレビやラジオで食料品の価格高騰はよく取り上げられているが、紙の話題は少ないようだ。しかしコピー用紙やトイレットペーパー、ティッシュなど、すでに上がり始めているものもある。のんびりしているといつの間にか他の紙製品も値上がりしているかもしれない。