奉書の新風

新奉書風 1989年発売 東海パルプ(現 特種東海製紙
新製品新色、それから新曲が出たおかげで中断していたが、T目からY目にかわる商品がもう1点ある。新奉書風だ。
何度もお話ししているが、新OOは、新フエルトンのように既存の商品のニューヴァージョンの場合と新鳥の子のように昔からある和紙に似せた紙の2通りが主なパターンだ。新奉書風はもちろん後者、「奉書紙」に似せた紙だ。奉書紙は元々、天皇や将軍が命令等を家臣に書かせるための紙で楮を原料とした和紙だ。現在身近なところでは、のし紙に使われていて片面がつるつるで裏がザラザラの白い紙が奉書紙だ。その奉書紙に似せた新奉書風、新奉書!と言いきってしまうのではなく後に「風」をつけたのは何か理由があるのだろうか?「風」をつけることで和紙から一歩引いて、使いやすさとちょっとカッコイイ雰囲気を出したかったのかもしれない。
紙の雰囲気は暖かな「和」のテイストは持っているものの和紙の奉書紙とは違って両面とも同じ表情だ。色は白から茶系の6色だったが、微塗工の「装白」がY目には採用されなかったので5色での再スタートとなる。
他の多くの商品と同じY目に生まれ変わることで、テクスチャペーパーに奉書の新しい風を吹かせて欲しいと思っている。