年末に「驚きの嵐」を見ていた。「コンブの船で海を渡れるのか?」はオヤクソクと言う感じで途中で沈んでしまった。何度か見ているが藁とか紙とかもことごとく失敗している。
今回が"最終章"とのことで「耐水紙だったら上手くいったのに」とちょっと残念だ。
もちろん、ユポやピーチコート、ストーンペーパーのような石油製品を使った紙では反則だろうが紀州製紙の「耐水耐油紙ポエム」は、Paper Of Environmental Mind(環境志向の紙)の頭文字を取って命名されただけあって特殊コーティングはしているものの素材は無塩素漂白パルプ100%なので"紙"そのものだ。また、折曲強度も高いので船を作るにはうってつけだと思った。
っと言うことで、ミニチュアの船をを作って実験して見ることにした。
ポエム130g/m2をA/5サイズに切って、器のかたちになるように糊で貼って船を作った。船底にボール紙を載せて平らにする。そこに人に見立てた使用済み単三電池を4本立てて貼りつけた。水に浮かべようとしたらバランスが悪いようなので底にもう1本寝かせた。さて、どの程度の時間保てば7Kmの海を渡りきれるだろう?と考えてみた。私が学生時代に乗っていたレーシング用のカヌーだと1人乗りでも1時間もかからないのだが番組を見ていると1Kmに30分程度しか進んでいないようだ。多めにみて6時間と見積った。
いざ実験!バケツの水に浮べるとキチント浮かんだ。これなら大丈夫!
っと思ったが30分で沈んでしまった。意外!!ポエムは紙の切り口からも水が浸透しないので私の設計ミスだ。失敗の原因を解明するべく水を抜いてもう一度水に浮かべてみた。じっと見ていると糊付けしたところから少しずつ浸水しているようだ。人が乗るなら水を掻き出せば良いのだろうが乾電池には無理だ(あたりまえだ)。
そこで2度目の実験を試みた。今度は145g/m2のポエムを210mm四方の正方形に切って折り紙の要領で継ぎ目の無いように船を作った。先ほどと同じように乗組員の乾電池5本乗せて浮かべてみた。浮び方はさっきの船と同じようだ。しばらく見ていたが水漏れも無い。これで大丈夫!!今度は30分では沈まなかった。じっと見ていても仕方がないのでそのまま放置しておいた。
結果。24時間放置しても沈まなかった。もちろん水漏れも無い。実験大成功!!
では、人が乗れるサイズならどうなのだろう?ポエムは最も厚いもので190g/m2で官製はがきより薄い。紙のサイズも大きいもので四六判(1091x788mm)なので、貼り合わせたり継ぎ足したりしないといけない。実験してみたいものだが...