贅沢な紙

ニューラグリンS

ニューラグリンS 1984年発売 東海パルプ(現 特種東海製紙
パステルトーンの柔らかい色と、色にピッタリのふんわりとしたラフな手触り。ニューラグリンSはアイスクリームのようでおいしそうな商品だ。
名前のはじめに「ニュー」とつくので元になる商品があったのかと調べてみたら、1980年代初め頃には「ラグリン」と言う商品があったようだ。しかし古い見本帳を探してみたが見つからなかった。資料によるとナチュラルとバフ、2色だけの商品だったようだ。ニューラグリンも当初はスノーとアイボリーの2色だけだったが1990年頃に増色して現在のような8色体制になっている。
さてこの商品名、「ラグリン」がどう言う意味なのか問い合わせてみた。ハッキリとはわからないらしいのだが、ラグジュアリー(贅沢な)の「ラグ」とリズミカルで語呂が良い「リン」を組み合わせたのではないか?と言う回答だった。
商品名の最後についてる「S」はソーダストパルプ(sawdust−ノコギリ屑)のSだ。従来焼却処理されていた木の切れ端や樹皮、おがくず、削りくず等からパルプ繊維を取り出して配合している。
ホントの贅沢はこう言う努力の中から生まれてくるのかもしれない。