黒井健氏の絵本

私のイーハトヴ―黒井健Note Book

私のイーハトヴ―黒井健Note Book

伊勢丹にある『美術館「えき」KYOTO』へ黒井健氏の絵を見に行った。正直の所この名前には印象は無かったが絵を覚えていた。以前子供に買った絵本「手袋を買いに」を描いた人だ。もう大きいので子供のために絵本を買うことは少ないが(それでも東京へ行くとクレヨンハウスで一緒に絵本を選んで買って来たりする)以前はよく探しに行った。だいたい表紙を見てから中身を読んで決めるので絵の持つ第一印象は大きい。黒井健氏の絵はその中に入っていたわけだ。絵本作家の人はもちろん印刷して本になることを前提に描いているだろうから、絵本と原画の印象に大きな隔たりがあることは少ない。それでもやはり原画を見ると印刷とは違う(当たり前だ)インパクトがある。だから絵本の展示が有るときはできる限り観に行きたいと思っている。
美術館の出口で絵本や絵はがきを売っている。いつも子供達に1枚ずつ絵はがきを買う。気に入ったものが有れば自分用にも何か買う。今回は自分用に「私のイーハトヴ」という本を買った。
子供用の絵本を選ぶときは、絵と内容で決めていたが、自分用は持った感じとか紙の質感とかもみる。絵自体がふわっとした柔らかい感じなので紙も絵の雰囲気を引き立たせる方が良い。「私のイーハトヴ」はヴァンヌーボFだろうか?ふわっとグロスの紙を使っていた。他にも絵と内容は気に入った物はあったが紙がコート紙のようだったので買わなかった。私が紙屋だからこんなことにこだわるのか?とも思った。でも他の人も無意識のうちにそういう選択をしているように思う。それは恐らく言葉にならない「なんとなく」という分野だろうが、それでも紙の質感というのはそういうことを左右するに足る材料だと思った。もちろん紙の単価は違うのだが、大人もターゲットにした絵本は、やはりそのあたりにも配慮して作って欲しいものだ。