はるひのの、はる

アマゾンから加納 朋子の新しい本の案内が来たときは本当に嬉しかった。なにしろ前作が本人が急性白血病になった際の闘病日記だったので、もしかして、と言う心配もあったし、そうでなくても執筆活動はやめるのでは?とも思っていた。
新作の『はるひのの、はる』は「ささら」シリーズの第3弾、といってもシリーズの前作を読んでなくても1冊で完結している。物語の主人公は幽霊が見えてしまうユウスケ君。謎の少女はるひと出逢って不思議な体験をしていく。物語の中でからまった糸、ほつれた糸が最後には綺麗に一本にまとまる展開はいつもながらみごとだ。
本の内容と共に見落とし欲しくないのが表紙(カバーを外した内側)のレイチェルGA、エンボスで浮かび上がった四角い部分が所々鈍く光って、夢の中のようなデザインを更に幻想的に演出する。今までに見たレイチェルGAの中で一番素敵だと思った。

はるひのの、はる

はるひのの、はる