紙選び

バガスシュガー
1993年発売 東海パルプ(現 特種東海製紙
地球環境に優しい紙というと...再生紙森林循環紙と非木材紙。非木材紙は読んで字のごとく木材以外の原料も使って作った紙で良く知られているケナフは麻の一種、その他最近では竹や葦なども話題になったりする。そんな非木材紙の原料でバガスは御存知だろうか?バガスはサトウキビの搾りカスのことで言ってみれば産業廃棄物、それを使って紙を作るならこんなに良いことはないと私は思っている。
バガスを原料とした紙で一番に思い浮ぶのはバガスシュガー。ゴクあたりまえの平らな紙で、色は上白糖と三温糖の中間ぐらいだろうか?優しい白色だ。サトウキビの搾りカスで白い紙だからバガスのシュガーというのはこの紙の優しさが伝わる良い名前だ。厚さは70kg〜265kgと幅広い厚さをカバーしていて、薄手のものはチョットした文書や栞に、厚手のものは名刺やパッケージに使われている。つい先日も食品会社の方に気に入っていただいて名刺に採用された。
紙を選ぶ際、模様や光った感じ手触り等も大きな要因だが、紙の生い立ちや商品名が自社のイメージにあっていると言うのも素敵な選び方だ。名刺一つで会社の方針や優しさが伝わり、時には話題が膨らむこともある。こんな小さな紙でも慎重に選んで頂きたい。