錆と寂

パティナ

パティナ 1992年発売 東京製紙
変り種と言えばパティナだ。昨日のシェレナの濃い色ヴァージョンと言う感じでベースの紙は同じようだが、パティナは220kgのみだ。また、手触りが独特でシェレナが比較的サラッとしているのに対してパティナは薄い発砲スチロールを触っているような弾力感と妙な引っかかりが有る。色は現在はブラック、シルバー、ゴールドの3色だが、以前はブルーとブラウンもあった。
パティナを辞書で調べると「緑青(ろくしょう)」と出た。銅が酸化したときの青い錆(サビ)だ。その感じだとパティナのイメージ色はブルーと言う印象だがすでに廃色だ。
テクスチャペーパーは新色がリリースになったり廃色になったり移り変わっていくことが多いが、その商品のイメージ色(私が勝手にイメージ色だと思い込んだ色)が時々廃色になることがある。売れないから廃色になってしまうのだが、なんだかちょっと寂しい。
でも、5色体制の時は洋風な印象だったものがブルーとブラウンが抜けるとチョット和風になるのは不思議だ。襖絵(ふすまえ)とか屏風のような雰囲気がでる。そうそうもう一度辞書を見てみるとパティナには緑青の他に「寂」(わびさびの さび)それから貫禄と言う意味も有る。
2色を削って錆(サビ)から寂へイメージチェンジ、更に発売して約20年、そろそろ貫禄も出てきたパティナだ。