雨上がり

彩雲 あじさい と 虹

彩雲 1969年発売 特種製紙(現 特種東海製紙
今日の京都は雨が降ったりやんだり、3時頃から晴れ間が広がってきた。
そんな夕暮れにピッタリの紙がある。「彩雲」だ。
彩雲は昨日紹介したフロッケンから生まれた紙だ。「フロッケンの色を一色でなしに二、三色混ぜて、もう少しサイケデリックな模様にしよう」と言うのが発端らしい。
不均一で、えたいの知れない模様、もやもやゾワゾワっとした感じは好き嫌いが別れるかもしれない。わたし個人はこの わけのわからない感じが大好きで、特に「虹」と「あじさい」はお気に入りだ。
私の好みは置いておくとして、このシャレたネイミングはどこから来たか調べてみた。
資料によると「名前をなんと付けようかと言うときに夕焼けがきれいに出ている。それが夕焼けだから山のところで色がみな違う。『なるほど、これだ』というので、彩られた雲と言うことで彩雲と名付けた」とのことだ。
「彩雲」の名前自体もオシャレだが、名付け方も また 粋(いき)だ。
開発者の見た夕焼けを想像しながら、40年経った今、同じ紙を手に夕焼けを見る。タイムスリップしたようなちょっと不思議な気持ちになる。