ケント紙の頂点をめざせ

北雪

北雪 1979年発売 興陽製紙
北雪は白いケント紙の代名詞と言える商品だ。「北雪」としての発売は1979年になっているが、その前身の「白眉」は(手元に資料が無いのでハッキリとはわからないが)1978年発売ではないかと思う。白眉...白い眉毛???よく分からなかったのでググってみると「多くの中で最も優れた者のこと」と書いてある。なるほど、ケント紙の頂点に立つと言うわけだ。その白眉が短期間で名称変更になったのは和紙に同名の商標があるためのようだ。しかしケント紙としては白さをイメージしやすい「北雪」と言う名称の方が良かったと個人的には思っている。
さてこの「北雪」、以前は「北雪ケント」と呼んでいたはずだが、いつから「北雪」になったのだろうと調べてみた。古い価格表など見てみても「北雪」としか書いていない。色々探していると発売当時の見本帳が出てきた。

白眉 改らため 北雪《ほくせつケント》

と書いてある。どうもはじめから正式名称は「北雪」で、通称《ほくせつケント》と言うことのようだ。昨日のホワイトエクセルケントも同様だが、どうも「ケント」をつけると用途が限定されると言う考えと「ケント」がついていないとケント紙として使ってもらえないと言う考えはいつも付きまとうようだ。そう言う意味ではこの二本立ての名前の付け方はよく考えられている。
発売当初は135kg〜360kgの6連量だったが後に90kgと110kgを加えて8連量となっている。幅広い厚さのラインナップも、四六判に加えてほとんどの厚さでキク判T目Y目が揃うと言うところも、頂点を目指すという「白眉」の魂は受け継がれているようだ。