カバーペーパー

こう言うチョット雰囲気の良い紙のことをなんと呼ぶだろう?「特殊紙」と言われることが比較的多いが、工業用の特殊な機能を持った紙を「特殊紙」と呼ぶこともある。ファンシーペーパーと言うのも良く耳にする、でもファンシーだと流行に流されやすそうなのでファインペーパーと呼んだり、私達のように質感のある紙...テクスチャペーパーと呼ぶこともある。
かなり昔、日本のテクスチャペーパーの黎明期は輸入紙が多く、また当時は表紙に使われることが多かったためカバーペーパーと呼ばれていた。今でもOOカバーと言う商品があるのはその時の名残だ。STカバーの「カバー」も同様でこれは「表紙用」ではなくテクスチャペーパーと言う意味合いのようだ。カバーの用途に限定しないで色々な用途に使って頂ければと思う。

プロフィール
商品名:STカバー
発売年:1950年発売
メーカー:日清紡ペーパープロダクツ
おもて面:Y目=オーソドックスなライン模様、手触りはサラッとしているが少しライン模様の凹凸を感じる。
T目=さざ波のようなライン模様、手触りはザラッとしている。
裏面:T目Y目共に厚さや色によってライン模様が見えるものもあるが、基本的に平らで無地。
用途:しおり、パッケージ、案内状、冊子の表紙
説明:発売当時製紙会社の社長 谷清一 氏のイニシャルSTを商品名にしている。
T目はフールスケントという別の商品を統合したのでT目Y目で風合が違う。
白について:T目の白よりもY目の白の方が白いが、共に白老上質よりも多少乳白色。
Y目の白は蛍光染料が入っているので太陽光ではT目白との差は大きい。