あまのじゃく

スピカレイドボンド 1970年発売 三菱製紙
「便箋用の紙で何が良いですか?」と聞かれたとき、売る立場としては透かしが一定の位置に入っているコンケラーシリーズをススメてしまうのだが、個人的に一番好きなのは、このスピカレイドボンドだ。
コンケラーの場合、コンケラーレイドコンケラーウーブにすの目が入った物なのだが、スピカレイドボンドはスピカボンドにすの目が入っただけの紙ではない。
スピカボンドに限らず一般のボンド紙はA/4サイズ(またはアメリカのレターサイズ8.5"x11")に切って縦長に置いたときに透かし文字が読める方向になっている。しかしこのスピカレイドボンドだけはA/4縦長で普通に使おうとすると透かし文字が横向いてしまう。ちょっと変だが意外に違和感がない、しかも透かしが帯状に入っているのでA/4の場合透かしの無い、いわゆるハズレはまず出ない。
そんな、変わり者だが気配りのできる、天の邪鬼(あまのじゃく)なスピカレイドボンドがなんとも言えず可愛い。