古典の挑戦

クラシコトレーシング 星くずし

クラシコトレーシング 1981年発売 三菱製紙
クラシックと言うと「古典」「古い」と言うイメージだが、CLASSICを辞書でひくとその他に「上品な」と言う意味もでてくる。クラシコトレーシングは私が子供のころに使っていたペラペラでただ透けているだけのトレーシングに比べると格段に上品でクリアだ。名刺程度の厚さまでカバーできるのは透明度が高いからこそだ。クラシコトレーシング以前はクリアなものや厚物は輸入していたようだ。そう言う意味ではクラシコトレーシングは日本のトレーシングの古典と言えるかもしれない。
しかしクラシコトレーシングは「古い」だけではない。初期から色物はあったし、星くずしなどの柄物も少しずつ追加されている。現在は森林認証を取ってクラシコトレーシング-FSになっているが、認証を取る前から植林木を使った森林循環紙だった。その他クレープエンボスをしたり、昨日紹介したパール加工したり。
古さにしがみつくだけでなく良い所は残しつつ常に新しいことに挑戦し続ける姿勢は、京都の町に少し似ているかもしれない。愛され続けるためには弛(たゆ)まない努力なが必要なのだ。