縦横の選択

インターネットで紙の流れ目の確認の仕方は色々紹介されている。昨日は、この景察手帳でもいくつか紹介した。でも、紙の流れ目を確認する状況になる人って紙屋や印刷業者さん以外にどの程度いらっしゃるだろう?何かよほど気になったときにしか確認作業なんてしないだろうなぁ!と思ったので、今日はT目Y目で実際どうなるの?と言うお話だ。
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紙をプリンターに通す時(A/4用プリンターでA/4の紙をプリントする場合)70kgより薄い紙はT目の方が通しやすい。トラブルが起こったときは「この紙はY目かも」と疑った方が良い。例えばプリンターの中で紙がグジャグジャっとなったり、頻繁に2枚送りしたり、レーザープリンターの場合はプリントアウトした紙がスルメのようにクルクルに丸まったり。そんなときは別の紙を使った方が良いかもしれない。
逆に厚い紙はY目の方が通しやすい。プリンターの限界に挑戦するチャレンジャーの方にはY目を強くオススメする。
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冊子を作る場合、例えばA/4の用紙にプリントした後、半分に折ってA/5の冊子を作る場合はY目を使う。この方が折り易いし仕上りも綺麗だ。でもここで困るのは印刷しやすいのはT目だということ。さて、どちらを選んだ方が良いか聞かれると...初心者の方はプリントしやすい方をオススメしている。印刷できないと元も子もない。仕上りは少し目をつぶっていただこう。Y目を使うのは少しプリンターに慣れてからの方が良いと思う。A/5の冊子を作るならA/5T目の紙を使うという手もある。A/5T目を縦向けに通すとプリントしやすいし冊子としても綺麗に仕上がる。
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名刺は模様にこだわりが無ければ名刺の大きさでT目がイイ。手に持ったときシャキッとした印象になるし、机に置いた場合、湿気や熱で反ったときもT目の方が見栄えが良い。時々「横型の名刺ですが」と問合せを頂くが、縦向き横向きとは関係なくT目をオススメしている。また、名刺をいくつも並べてまとめて印刷するときは名刺の付け方と流れ目を良く確認していただいた方がイイ。A/4の紙に2x5=10個とか2x4=8個付けるときはA/4Y目を使うと名刺でT目になる。