ペーパーショウ

竹尾東京ペーパーショウ、今年は震災の影響で半年遅れの開催となった。今回は丸ビルではなく見本帖本店をキーステーションにして、いくつかのサテライト会場と共に展示するという異例の形だ。見本帖本店には78人の著名な方が選んだ本とその思い入れが書かれたカードが展示してある。本の中身は撮影済のものがモニターで見られるようになっているが、貴重な本も多いとは言え展示物がガラスの向こう側と言うのは少々残念だ。
竹尾さんの承諾を得て撮影しています。
おもしろい試みは「シェアシェルフ」。思い入れのある1冊を持参して所定の展示テーブルの11冊の中のどれかと交換するという参加型のイベントだ。
私はつい最近読んだ『スティーブ・ジョブズ 危機を突破する力』を持参した。頂いて帰ったのは『ラプンツェル。』。本を開いた表情がとても良い感じだったのですぐにこの本に決めた。本はめぐり逢いなのだ。
会場のどこかに書いてあった「本はOOです」に私が文字を入れるとするなら「本は出逢い、めぐり逢いです」だ。本の交換の儀式で2冊の本と一緒に記念撮影をする。奇しくもこれがiPad、スティーブ・ジョブズ氏の本がiPadからwebサイトへupされて行った。
嬉しいことに私の本はすぐに次の女性にもらわれていった。webでコメントを見たところ就職活動中とのこと、私の選んだ1冊が彼女の就職の手助けになればと思う。
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本の紹介をするのにモニターを使う。本の交換イベントにiPadを使う。ちょっと不思議な感じもするし「電子機器は紙の敵だ」と言う同業者もいる。でも、紙の楽しさを知ってていただく為にインターネットを使う我々紙名手配と竹尾さんの考え方は同じようだ。紙と電子機器は敵対するものでは無いと思う。

見本帖本店を後にして今度はサテライト会場へ、時間が押していたので今回は1軒だけにとどめた。伺った青山ブックセンターは地下1階の入り口近くに結構大きなスペースが割り当ててあった。
青山ブックセンターさんの許可を得て撮影しています。
紙に関する本、デザインの本、装丁に凝った本、見本帖本店にもあった今回のペーパーショウの本。興味をそそられる本ばかりだったが荷物が嵩張るので今回は何も買わずに涙を飲んだ。(見本帖本店で買ったペーパーショウの本が結構重いのだ)

今年のペーパーショウは例年とは趣向が違うので戸惑う人もいらっしゃるかもしれない。でも、数年前の言葉のペーパーショウや今回の異例の展示もいつもと違っておもしろかった。常に変わっていこうとする気持ちと変わらない思いはスティーブ・ジョブズ氏とも通じるところが有る。さて次回のペーパーショウはどんな顔を見せてくれることだろう?
いや!それよりなにより、まずは今年のペーパーショウを感じるために思い入れのある1冊を持って見本帖本店へ!!
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メイン会場:株式会社竹尾 見本帖本店
期間:2011年10月20日(木)―11月4日(金)
時間:10:00-19:00
(今年のペーパーショウは大阪へは来ないようです)