デジャヴ

てまり 2011年発売 山伝製紙

行ったことも無い土地で「前に来たような気がする」とか、初対面の人に「どこかで逢ったような」と思うことがある、いわゆるデジャヴ(既視感)。私の場合は夢で見た場所と現実が重なることが時々ある。紙でも同じような体験をすることがある。例えば新製品の「てまり」、色の着いた糸をくるくると回転させながら抄き込んだ和紙だが、このサンプルを見て以前見たことがあるような気がした人が居るかもしれない。それはデジャヴではなく恐らく30年ほど前にあった典玲紙の記憶だ。
では、「てまり」が典玲紙の単なる復刻版か?と言うとそれには納まらない。「てまり」の方が躍動感があってしかもお洒落だ。特には新体操のリボンのような雰囲気で和洋問わず使えそうだ。
さてこの「てまり」はどうやって抄いているのだろう?糸の妖精が紙の上で新体操でも踊っているのだろうか?実際は機械か職人のおじさんがクルクル回しているのだろうが、ここは妖精だと思っていた方が良い夢を見られそうだ。