まほろ駅前多田便利軒

不覚にも映画館で上映していたのを知らなかった。たぶん知っていても読んでなければ観に行ってないだろうなぁ。上映前に読んでおきたかった。
最近は結構本を読むようになったと自負する私よりも遙かによく本を読む友人が、今年の上半期ベストオブOK/no大賞の良い方に選んだ作品だ。
登場人物は便利屋の多田とそこへ転がり込んだ行天と言う名の幼なじみ。軽い乗りで始まった物語はよくあるストーリー展開。それが読み進めていくとだんだん目が離せなくなって引き込まれていく。物語後半では多田と行天の過去が明らかになって物語は少し重たい方向へ。それとともに流石に彼(私の友人)がススメただけのことはあると手ごたえを感じた。
主人公多田はありがちなキャラクターだが、行天の方は飄々(ひょうひょう)とした不思議な人物像で、今まで出逢ったどの登場人物とも似ていない、それだけに興味を引かれる魅力的なキャラクターだった。
続編もあるようなので近いうちに読んでみようと思っている。

まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)

まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)