そろそろ藤だな

紀州色上質 1954年発売 北越紀州製紙
気のせいだろうか?最近、公園の藤棚には藤が植わってないような気がする。それと共に色上質の藤の売れ行きが悪くなったように思う。
季節感がなくなったとは言うものの、やはり春にはが良く売れる。夏は青系、秋はもちろん茶系、それから桜や桃と同じピンク系なのに色名のイメージからかコスモスが売れたりもする。
10年ほど前は桜の季節が終わると「そろそろ藤だなぁ」と思ったものだ。ところが最近は昔のように藤、藤、藤、...と言う具合には売れない。色上質にカラフルな色が増えたためだろうか?とも思うのだが、私は藤棚が減ったためだと思っている。
色上質の藤色がそんなに目を引くようなきれいな色ではないだけに、藤の花を見る機会が減ると、印刷物の企画側も受け取る側もこの時期になぜ藤色を使うのか分からなくなって来ているようだ。
こうやって季節感をともなう色の流れが途切れてしまうのは何となく寂しい。何か事情があるのかもしれないが藤棚の藤を復活して欲しいものだ。

公園の藤棚に藤が無ければ今はなんと読んでいるのだろう?