Hello,Again〜昔からある紙〜

クラフト リプロライナー

クラフト リプロライナー 2010年発売 王子特殊紙
子供の頃、いとこのお兄さんに「これは新聞社で使ってる本物の活字や」と言ってもらった小さな金属の棒、何の文字か覚えてないが今も私の机の引き出しのどこかに埋もれている。社会見学の際にもらって来たのか?どうして手に入れたのかわからない。いや、新聞社の物かどうかもハッキリしない。それでも「印刷文字を作り出す道具」と言うだけで小学生の私には宝物だった。
仕事をするようになって、印刷業者さんともおつきあいが増え、お願いすると活字の一つや二つ簡単にもらえるようになった。それでも「印刷」と接点の無い方にとっては「活字」を見る機会も無いだろうし、入手するのもムズカシイだろう?(今どき活字を欲しいと思う人も無いだろうが...)
普段見ていても手に入らない物、昔から身近に有るのに買えないと言う物が有る。紙の中でも大量のご注文でしか販売できない物や何かの事情で入手できない物が存在する。
段ボールの表面に使われているライナーもその一つだ。段ボールは表の紙、真ん中のナミナミの紙(中芯)、裏の紙(通常は表の紙と同じ)で構成されている。この両サイドの紙がライナーだ。段ボールを作るための紙なので一般には販売されない、しかも通常は巻取りだ。
そんな「ライナー」を平判カットしたのが「クラフト リプロライナー」だ。(長い前フリ申し訳ない)
いつものように名前の解体だ。クラフトは包装紙やそれこそ段ボールに使われる強度の有る紙のこと。リプロは re-再び production-形にする を省略したもの。ライナーはさきほど説明したダンボールの表面の紙。「段ボールの表面の紙をみなさまにお届けできるように作り変えたよ」と言うことだ。
見栄えのしない 昔からある紙。
でも今まで手に入らなかった紙、新しい再会に心ときめく。

Hello,again a feeling heart
Hello,again my old paper