名刺に指名

ペルガモン-FS 淡クリーム

ペルガモン-FS 1985年発売
英語で羊皮紙を表す「parchment(パーチメント)」の語源となったと言われるのがペルガモンだ。今のギリシアは大変なことになっているが、古代ギリシアのペルガモン王国も困ったことになっていたようで、エジプトから輸入していたパピルスが手に入らなくなったのでペルガモン図書館の蔵書の作成に支障をきたす事態となり、その代替品として羊皮紙が作られるようになったとのこと、ペルガモンがパーチメント(羊皮紙)の語源と言うのもうなずける。
紙屋でありながら恥ずかしい話だが、パピルスは手に取ったことはあるが本物のパーチメントに触れたことがない。皮素材と言うことは柔軟性のあるしなやかな物というイメージだが「ペルガモン-FS」はカリンとした堅い紙でトレーシングほどではないが、モヤモヤ柄の一部がちょっと透けている。このちょっと透けた独特のモヤモヤが好きで以前は112kgの淡クリームを私の名刺に使っていた。持った感じは薄いのだが紙が堅く張りがあるのでなかなかの良い名刺になる。なにより「流石(さすが)紙屋さんは変わった名刺を持っていますネ」と言ってもらえる。今は主に新製品を名刺にしているがペルガモンは今でもお気に入りの紙だ。昨日紹介したセビロ同様このペルガモンもFSC森林認証を取得して森林循環紙の仲間入をした。新製品ではないが再び名刺に使おうかと思っているところだ。