鉛筆描きのデッサン

コートマリアン Wフラノ

コートマリアン 1970年発売 富士共和製紙
黄色くなくても菜の花を感じる紙は有る。...私には有る。と言い直しておこう。
コートマリアン Wフラノ だ。コートマリアンは他メーカーのゾディアックシリーズと対峙する商品で、コートアイボリー(白い厚手のコート紙)に片面エンボスした商品だ。現在はエンボスパターンが8種類、厚さが3連量、比較的安価な商品なのでここぞと言うときには重宝する商品だ。厚手の紙なので主な用途はやはりパッケージ、他には冊子の表紙だ。
さて、Wフラノがどんなエンボスパターンかというと、キャンバスの柄をつぶしたようなとでも言うのだろうか、簡単に言うと布柄だ。このランダムな布柄を見ていると、菜の花を見ながら鉛筆でデッサンした絵を見ているような気がするのだ。コートマリアンは白の紙にエンボスと言うシンプルな紙だが、だからこそ色々な空想を呼び起こしてくれる。
コートマリアンのような白のエンボス紙に出逢ったら、そして時間があればじっくり見つめて欲しい。シンプルなエンボスの中に引き込まれていくような気がすることがきっと有ると思う。