プリズムを着た悪魔

ミランダ黒

ミランダ 2008年発売 日清紡
ミランダと聞くとウチの子供達は「プラダを着た悪魔」のメリル・ストリープ演じるわがまま上司を思い浮かべるらしいが、紙のミランダはどちらかというとヒロインのアン・ハサウェイのようなキュートでカワイイ紙だ。
紙のミランダの名称は天王星の最も内側を回る小さな衛星から名付けられた。「それは知らなんだ」と言う感じのマイナーな星の名だが、この衛星ミランダは表面のほとんどが氷に覆われているのでキラキラ輝くこの紙のイメージにマッチしたのだろう。それに母星の天王星は別名ウラノスだ、紙のミランダのベース紙の色はウラノスGAと同色なので隠し味の利いた洒落たネーミングと言える。
さて紙の風合は。赤・青・白、3色のガラスフレークが塗布してあるので触った感じは目の細かいサンドペーパー(紙ヤスリ)のようだ。ザラザラというわけではないが、それでも何か細かい物が塗ってあるという感触はある。100kgのみ片面で裏側は上質より少しざらつく程度、それでも紙色は両面同じだ。130kg、170kg、それから新たに加わった210kgは両面で表裏差はあまり無い。光を反射させると小さなプリズムか宝石をちりばめたようで7色に(3色です)輝く。発売当初から「衝動買いです」とか「特に使うあてはないのですが」と言うようなコメント付きでお買い上げ頂く方が多く、見ただけで何となく気になるチョットした「小悪魔」的な紙だ。