印刷の裏技

100年に一度と言う不景気の中、それぞれの会社あるいは個人でも、何か節約するものはないかと思っていらっしゃることだろう。紙についてはまた別の機会にするとして、紙と隣接する印刷についてお得な情報を少し。
会社では、伝票や便箋、会社案内、チラシ、DMなど色々な印刷物があるが、その金額を抑えるために数量を減らしてはいないだろうか?
ここで「印刷」について考えて欲しい。
印刷と言うのは「版」(...ハンコと考えていただいても良い)を作ってそこにインキを載せて紙に転写する。オフセット印刷も活版もシルクスクリーンも基本の部分はグーテンベルクが作った印刷機と同じだ。印刷機で印刷するには、1枚印刷するときも1000枚印刷するときも同じように「版」を作らなければいけない。版を作るのにもちろんお金がかかるので少量印刷すると1枚にかかる版代のウエイトが高くなるため単価が高くなる、印刷はたくさん作ったときにメリットが出るシステムなのだ。だから費用を抑えようとして数量を減らすのは逆効果、総金額は減っていても単価は高くなっているはずだ。仮に数量を半分にして金額も半分になっているとしたら印刷業者さんに無理を押しつけていることになる。
それより、数量を2倍にして金額を聞いてみはどうだろう?もちろん2倍にしてもメリットが出ない場合もあるが内容が変わらない印刷物なら見積りしてみる価値はあると思う。
とはいうもののたくさん作るといつまでたっても無くならないものもあるだろう?!使う量が減ってどうしようもないものは、いっそ印刷はあきらめてその都度プリンターから出力するのはどうだろう?案内状や便箋、見積書などちょっと小粋な紙を使うと受け取る側の印象も違ってくる。
今と同じだけ印刷する物、2倍印刷して在庫する物、そして印刷をやめてしまうもの。この機会に印刷業者さんとよく相談して無理のない方法で見直してはどうだろう?
以前「おいしい料理を食べたかったらシェフと友達になって得意料理を作ってもらえ」と書いてある本を読んだことがある。おいしい印刷を手にしたければ印刷業者さんと友達になって手頃な数量を聞き出すのが良いかもしれない。