2008年紙は全部値上げ

4月22日に特種製紙が7月1日出荷分より15%以上という値上げの発表をした。もちろん他のメーカーも追随するだろう。文面には一般印刷用紙と同じ「予想を越える原燃料価格の高騰」が上げられているが、テクスチャペーパーは一昨年2006年10月、26年ぶりに値上げをお願いしたばかりだ。わずか2年足らずでテクスチャペーパーが再び値上げというのは予想外だったが、逆によほど状況が切迫しているのを物語っている。
一般印刷用紙とテクスチャペーパーが上がると、紙に関わる製品大半の値上げが予想される。一般の新聞やメディアであまり話題にならないのが不思議なくらいだ。
多くの人に負担をかけることになること共に、我々紙屋にとって心配なのは紙離れだ。コンピュータが普及し始めた頃、紙の消費量は減ると言う予測とは逆に紙の消費量は増え続けてきた。オフィスではコンピュータ化した方が紙をたくさん使うようになったと感じた人も多かっただろう。しかしインターネットや社内ネットワークが普及した現在では紙を使わない体制の準備は整ってきている。紙は文化のバロメーターと言われてきたが、必ずしもそうであるとは限らない時代がすぐそこまで来ているのかもしれない。