和紙と洋紙

元来、和紙はコウゾ、ミツマタ、ガンピ、などを原料とし、手漉きしていた。
しかし洋紙の流入にって次第に衰退し始め 現在では「手漉き和紙は伝統工芸品」と言う人もいるくらいだ。
その一方で、洋紙と同じように木材パルプを原料とし、機械を使って生産することによりコストをおさえた機械抄き和紙もある。
また、洋紙の中でテクスチャペーパー(特殊紙)といわれる分野には和紙に近い物もある。特殊紙は、本のカバーやパッケージなどに使われることが多く、その用途によって色々な種類の物が製造されている。例えば、鏡のようにキラキラしたものや、皮のような物、布のような物、そして和紙のような物も中にはある。
手漉きの和紙は「和紙」であるし、上質紙やコート紙は誰が見ても「洋紙」だ。しかし、"機械抄き和紙"と"和紙に近い洋紙"の境界線を引くのは困難だ。
一般的には、手触りや製造しているメーカー等から和紙と洋紙を区別していることが多いが、あいまいな部分は無理に分ける必要もないように思う。