県庁おもてなし課

県庁おもてなし課』を買ったらまずは本屋さんで着けてくれたカバーも、帯も本のカバーも外してしまいましょう?!表紙に使われている紙は「ミニッツGA」、独特の手触りをこの本を手にするたびに感じてください。ついでに見返しは「タントセレクトTS−6」落ち着いた砂嵐と微妙な透け感は絶品です。カラーで印刷されている扉もあなどらないで下さい。表紙と同じ「ミニッツGA」の色違い、ここも少し触っておきましょう。
さて内容は?高知県にできたおもてなし課に居る主人公掛水君が、作家吉門と関わる所から成長していく姿が、「県庁」と「民間」の感覚の違いを交えながら書かれています。でも「民間」である私も反省することしきりです。
恋愛小説としては?男と女が出てくるとすぐにHな方向へ行ってしまう小説が多い中(私の読む本がたまたまそうなのかも?)、二人の仲はもどかしいほど進展せず、かといって寄り道や行き違いすることもなく微笑ましい展開をしていきます。
全体にすがすがしい、後味のよい小説でした。来年5月封切りの映画が楽しみです。

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